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バイメタルねじ

複合金属製ドリルねじ【ピアスタ】とは?

耐食性に優れるオーステナイト(18cr-8ni)系ステンレス鋼と焼入硬化が可能な炭素鋼を、溶接接合し一本のドリルねじに仕上げ ドリリング性能と耐食性を併せ持ったオリジナルのドリルねじです。

バイメタルねじ

ドリルねじの基本

穴あけ、タップたてに必要な強度を得るため硬化処理を施す。
つまり素材は焼入硬化できる鉄(炭素鋼)やマルテンサイト系ステンレス鋼(SUS410)を使うのが一般的である。
ピアスタは2種類の素材を用いこの基本と高耐蝕性を実現した。

ドリルねじとは?

  1. 1.ねじの先端が切り刃(ドリル)となっており、ねじ自身で下穴をあけ、タップたて、締め付けを行うもので締結作業を大幅 に向上できます。
  2. 2.釘に比べ引抜力がはるかに高く長期間の使用でも緩むことなく安全です。
  3. 3.特に建設、建築、住宅などのあらゆる場所の締結にて、作業性、コスト、信頼性の面で最もコストパフォーマンスの高いファスナーです。
ドリルねじとは?

ピアスタの基本

締結後に露出される頭部(A)と、締結軸力を持つ締結部(B)にオーステナイト系ステンレスを用い、その先端にドリリング(E)とタッピング(D)が可能な焼入硬化をさせた鋼部を溶接接合(C)することで、鉄製やSUS410製と同様に下地鋼板へセルフドリル&タッピングすると共に、高耐蝕のオーステナイトステンレスで締結できる構造。

ピアスタの基本
基本強度

A&B部(頭部と締結軸部):A2-70規格
C部(溶接部):穴あけおよびタッピングが充分機能する強度
D&E部(ドリリングとタッピング部):硬度600HV以上

基本表面処理

ピアスタ:ラスパートシルバー
スーパーピアスタ:ステンメッキ

ピアスタとスーパーピアスタの違い
『ピアスタ』はドリリング部(D)・(E)が鉄鋼製でボディーはラスパート処理
『スーパーピアスタ』はドリリング部(D)・(E)が焼入SUS製でボディーはステンメッキ処理

素材の特性比較

材料代表鋼種代表製品耐食性磁性焼入硬化じん性
SWCH18Aピアス
(三価クロメートメッキ)
×
メッキに委ねられる
ありする
(浸炭により表面硬化)
優れる
マルテンサイト系SUSSUS410ピアス(SUS410-パシペート処理)△ 表面錆は早いありする
(窒化により表面硬化)
優れる
高硬度・高耐銹性マルテンサイト系SUSNSSC550他社製品○ 優れるありする
(真空焼き入れにより内部まで硬化する)
劣る
オーステナイト系SUSSUSXM7SUSピアス
ピアスタ
○ 優れるなししない優れる

ピアスタの機械的性質

ステンレスボディー部はA2-70規格

A2-70規格とは、耐食ステンレス鋼製締結部品の機械的性質でJIS B1054-1に規定されている。
A2 = オーステナイト系ステンレスで、15-20Cr 8-19Niの成分
70 = 冷間加工によって引張強さの最小値が700N/mm2の強度

つまり、A2-70とは 18-8系の非磁性オーステナイトステンレスで、冷間加工により引張強さが700N/mm2以上あると言うこと。

ピアスタ(複合金属製)
材質(Material):A2stainlesピアスタ(Bi-mmetal)
化学成分(Chemical Composition)

Chemical Compostion(%)
NiCSiMnPSCrCu
8.50

10.50
max0.08max1.00max2.00max0.045max0.03017.0

19.00
3.0

4.0
保持力(Pullout Strength)
(N)
ねじ呼び径板厚
1.2mm1.6mm2.3mm3.2mm4.5mm6.0mm
41487246438616201--
5-25774163663912884-
6--636966911198016234
引っ張り及びせん断強度(Shear And Tensile Strength)
(N)
ねじ呼び径せん断強度引っ張り破断強度
446486659
559308597
61044815002
ねじ破断トルク(Torsional Torque)
(N・m)
ねじ呼び径トルク(Torque)
44.2
56.7
614,7

ピアスタの注意点

ピアスタはオーステナイトステンレス部で締結させる事で、耐食性のある締結が実現できるため、右図○のように、締結部の厚み全てがステンレス部にかかる必要があります。

×のように溶接部や鉄部で締結されないような、ネジ長さの選択が必要です。

部材厚みよりSUS部が長いことが重要です。

■ピアスタは生の(焼入硬化していない)オーステナイトステンレスです。締め付け時のオーバートルクは頭飛びやねじ山つぶれの危険があります。トルク管理には万全を期してください。

■高速回転やインパクトドライバーは避け、1800回転程度の電動ドライバーをご使用ください。

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